TOP 特集 北鎌倉の円覚寺を巡る
北鎌倉の円覚寺を巡る

古寺を巡る

北鎌倉の円覚寺を巡る

北鎌倉の円覚寺を巡る

第2回:鎌倉にある禅の秘宝を尋ねる

上の写真:
開山堂(江戸時代)
開山堂は舎利殿のさらに奥に佇(たたず)み、厳粛な雰囲気に包まれた、静謐(せいひつ)な空間である。

下の写真:
禅堂(1930年)
舎利殿(しゃりでん)に寄り添うように建つ。入母屋造り瓦葺きの建物で、花頭窓(かとうまど)が禅堂らしい趣を添える。

開山堂

 1286年(弘安9)に無学祖元が示寂したのち、建長寺に塔頭の正続庵が建立されたが、1335年(建武2)に夢窓疎石が後醍醐天皇の勅命により、開山塔所(墓所)として円覚寺に遷し、正続院とした。舎利殿の背後に建つ開山堂は方4間の宝形造りで、1685年(貞享2)の再建。開山堂背後の小高いところに、自然石を用いた開山塔(開山墓)がある。開山堂、開山塔の一般参観は不可。

 

禅堂

 開山仏光国師(無学祖元)の塔所である正続院内にあり、正法眼堂と称される。禅堂は近世以降、開山塔所内に設けられることが多くなった。出家入道僧である雲水が常居して坐禅を厳修する道場であるため、一般には公開されていない。建物は関東大震災で倒壊したのちに、1930年(昭和5)に再建されたもの。正面に掛かる「正法眼堂」の扁額は天龍寺221世桂洲和尚の筆という。

 

山門

 上の写真は山門にある十一面観音坐像と十六羅漢像の風景です。山門は1563年(永禄6)に焼失したのち、開山仏光国師500年遠諱に合わせて1785年(天明5)に第189世大用国師(誠拙周樗)によって再建された。桁行3間、梁行2間、戸口1間、入母屋造りの重層門。現在の屋根は銅板葺きだが、かつては茅葺きだった。2階正面に掛かる「円覚興聖禅寺」の扁額は、北条貞時(第9代執権)の時代に伏見上皇より賜ったものと伝えられている。

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文/小学館ウイークリーブック 「古寺を巡る35」 写真/原田 寛 英訳/インターブックス 編集/デヴォン・ロイス・ダンカン